fc2ブログ

98%がティーバッグで紅茶を淹れること

紅茶の国・イギリスでは、紅茶を淹れるとき、
98%がティーバッグで淹れるのです。この数字、驚きますよね?

これは、家庭に限らず、ティールームやカフェでも、です。
ティーポットの中にティーバッグが入っていることがほとんどです。
日常だからティーバッグ、特別な時はリーフというわけでもなく、
普段飲む時も、特別なおもてなしの時もティーバッグで淹れます。

なぜ、リーフではなく、ティーバッグなのか?

長い間、紅茶の歴史を見てきた英国紅茶商リントンズ4代目社長
サイモン氏曰く、現在、英国で消費されるブラックティー(紅茶)の
ほぼ100%近くはティーバッグで飲んでいると言っても過言では
ないそうです。その数は確実に年々増えているとか。
そして、イギリスには、リーフとティーバッグ、
どちらが良い(美味しい)という概念がないそうです。
これは紅茶愛好家にも紅茶商の熟練ティーブレンダーにもありません。

英国の、この事実を知った時、私たちも初めは半信半疑でした。
でも、そこには紅茶を愛している国でのちゃんとした深い理由があり、
それを素直を受け入れたら、紅茶に難しいことは何もなかったのです。


20170619ティーバッグ紅茶


2011年、リントンズジャパンを立ち上げる時に、
まず日本で取り扱う商品について、いろいろと悩むつもりでした。
英国で110年続く老舗紅茶商のリントンズでは、ティーバッグの他、
世界中の産地から沢山のリーフも取り扱っているからです。
ただ、英国に30万世帯いるリントニアンのほとんどが、
いまジャパンでも取り扱っているティーポット用ティーバッグで
紅茶を淹れて楽しんでいます。日常でも大切なおもてなしでも。
私たちがリントンズに出逢って「この紅茶、美味しい!」と
感動したのはティーポット用ティーバッグの紅茶でしたし、
英国でリアルに愛されているのもティーバッグであるなら、
何も迷うことはない!英国のティーバッグを知ってもらいたい!と。
日本では、イギリスで98%がリントンズのようなティーバッグで
紅茶を淹れていることはあまり知られていなかったので。
その話をサイモン氏と話した時も、それがベストだと言っていました。

「自分たちが紅茶商として、美味しい茶葉に拘り続ければ、
お客様はティーバッグに新鮮なお湯を注ぐだけで
美味しい紅茶に出逢える」と言います。

紅茶先進国であるイギリスの紅茶商や紅茶メーカーの技術で、
ティーバッグの中の茶葉を上手にブレンドし美味しい紅茶に仕上げ、
お湯の量に対して、きっちりと考えられた茶葉の形状、量で
ティーポットの中で簡単にジャンピングするように作られています。
イギリスのティーバッグの技術は世界一です。
淹れ方に拘らなくても、美味しい紅茶が淹れられる時代です。
それは、紅茶に拘り続けた英国紅茶商の芸術ともいえる技術です。


84リントンズティーバッグ


だから、紅茶を淹れるのは難しい?という考えは、
現代のイギリスに存在しないそうです。
大切なのは、自分が美味しいと思える紅茶に出逢えるかどうか?
リーフでもティーバッグでも茶葉が高品質で新鮮であるかどうかです。
ただ、イギリスの紅茶愛好家は、ティーバッグのように、
淹れ方が難しくなくても、美味しい紅茶にならなければ、
自分のパートナーの紅茶には選ばないそうです。
美味しい紅茶は誰でも簡単に淹れられるからこそ、
紅茶の国・イギリスで何世紀も変わらず愛されつづけています。
逆を言えば、国民に愛されているからこそ、進化しつづけており、
その進化した形が“ティーバッグ紅茶”なのです。

これは、日本のティーバッグのイメージとはだいぶ違うので、
初めてイギリスを訪れた観光客は、ティールームで
紅茶を頼んだら、ティーポットの中がリーフではなく、
ティーバッグで出てきて驚いた、という話も昔はよく聞きました。
でも最近は、日本でもこの考えは変わってきているのを感じます。

英国では1960年初めに本格的に導入したティーバッグですが、
1963年にはティーバッグのシェアも全体の3%ほどだったそうです。
それが2017年現在では英国の98%のシェアまでに成長しました。
リーフ主流の時代はいまからもう半世紀以上も前のことなのです。

お手軽だからの理由だけで、98%がティーバッグなのではなく、
美味しい紅茶が必ず淹れられるからティーバッグなのです。
そうでなければ、紅茶の国・イギリスでティーバッグで
紅茶を淹れる人が98%の数字はありえないことなのです。

このティーバッグ紅茶こそが、英国紅茶の真髄です。


20161020teapotteabags.jpg


余談ですが、イギリス人の中には、紅茶をリーフで淹れるのは、
ちょっと頑固なおじいさん、おばあさんのイメージもあるそうです。
なぜなら、98%がティーバッグで紅茶を淹れるイギリスで、
1%はティーバッグが開発される前からリーフで淹れており、
そのやり方に慣れているから変えたくないという年配の方なのです。
こんなイメージからちょっと頑固な年配の方のイメージもあるようです。
そのため、イギリス人の前でリーフで紅茶を淹れると、少し驚かれます。
因みに残りの1%は、紅茶以外の中国茶等のリーフを嗜好品として
楽しんでいる、お茶を必需品と考えるイギリスでは希少な存在です。
そのため、外国人=リーフのようなイメージもあるようです。

紅茶はイギリスの大切な観光資源でもあります。
世界で見ても、イギリスの紅茶文化に憧れている国は多く、
そんな国から観光で来た外国人からは、アフタヌーンティーだったり、
1世紀以上前の紅茶大国のイメージを求められ、
ホテルや観光地では、あえてリーフで出すところも多いそうです。
高級だから、というよりは、ニーズに合わせてリーフを出しています。
それはそれで古き良き英国にタイムトリップしたような
素敵な演出にワクワクし、その雰囲気を味わえ楽しめるものです。

ここ数年は、イギリス国内でも、20世紀初頭の貴族の館が舞台の
人気ドラマの影響もあり、テーブルセッティングやファッションを含め、
そのイメージで紅茶を淹れてみたりするのもトレンドでもあります。
その一つがアフタヌーンティーのトレンドでもありました。
このように、リーフは少し懐古趣味のイメージもあるようです。


2016119ringtons2.jpg


貴族のような優雅なティータイムだけが、特別なものではありません。
優雅な時間とは、一緒に楽しむ相手、空間や時間のことであり、
リーフかティーバッグかによって、
それが優雅かそうではないかが決まるものではないのです。

英国のティータイムとは、もっと深いところに世界があります。
その紅茶の世界をイギリス人は何世紀も大切にしています。

紅茶の国・イギリスのように、リーフやティーバッグに囚われず、
自分が心から美味しいと思える紅茶に出逢え、
その紅茶が楽しい時も悲しい時も、どんな時も寄り添ってくれる
パートナーのような存在になったら、それはHAPPYなことです。

イギリスでは、紅茶はただの“お茶”ではなく、
そんなHAPPYをくれる唯一無二の特別なものだと考えられています。
だから何世紀も変わらずに愛され続けています。



20170605markets2.jpg
17日(土)10:00から開催された「英国のアンティークマーケット」。
今回で6回目となる大人気のオンラインショップ限定イベントで、
全国から沢山の方にご来店いただき、ありがとうございます。
すべての商品が初日で完売となりました。

どれも毎回、イングランド北部のアンティークマーケットや
ショップで、ジャパン代表・岡田が一つ一つ丁寧に見つけた
1点モノともいえる商品であり、多くのお客様にお届けできない
ことは残念に思いますが、アンティークやヴィンテージは、
不思議な縁しかなく、それを含め楽しんでいただけたらと思います。

また開催できるように頑張ります!どんなグッズに出逢えるか
私たちもわかりませんが、楽しく買い付けしたいと思います。

楽しく買い付けたグッズ達は、きっと皆様のもとに届いても、
HAPPYな気持ちになるものだと思います。
6月の休日、マーケットに沢山のご来店ありがとうございました!


2016824ケニアゴールド新
紅茶商リントンズ4代目社長サイモン氏&スー夫人の
パートナーの紅茶である「ケニアゴールド」
イギリスのご自宅で普段にもおもてなし時間にも登場します。
マグ200杯分のティーポット用ティーバッグが入っています。
「ケニアゴールド」はフレッシュで、雑味のない甘みの深い紅茶。
この茶葉の甘さを損なわないよう、お砂糖は入れないで、
ミルクティーで飲んでほしいとサイモン氏は語ります。


20150525新聞1
いま、オンラインショップで商品をお買い上げの方に、
〈Ringtons Tea Times〉というリントニアン新聞をプレゼント中!
本場イギリスの最新紅茶事情やティーブレンダーのQ&A等
全4ページ、盛りだくさんの内容でお届けします。


コピー ~ new logo
英国で100年以上愛され続けている老舗の紅茶「リントンズ」。
リントンズは、いままでも、これからも、
美味しい紅茶にこだわり続けている
英国を代表する「Tea Merchants(紅茶商)」の紅茶です。

★リントンズジャパンのHP、オンラインショップはこちら♪


20151016宅配
初めてリントンズ紅茶を購入された方からリントンズ紅茶愛好家まで、
「お客様の声」はショップページでいつでも見られます。

★リントンズ紅茶を愛飲しているリントニアンのリアルな声はこちら♪


fbnew.jpg
★リントンズジャパン公式のfacebookページはこちら♪




sidetitleプロフィールsidetitle

ringtons japan

Author:ringtons japan
「リントンズ(RINGTONS)」は英国で110年以上愛され続けている紅茶です。販売は高品質を守るために、100年間もの間イギリスのみでした。それが日本でも楽しめるようになった幻の英国紅茶でもあります。リントンズジャパンの公式ブログでは、お店の情報やリアルな英国の紅茶事情を中心に、日常のティータイムに役立つ情報などもご紹介していきたいです。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle
sidetitleブロとも申請フォームsidetitle

この人とブロともになる

sidetitleQRコードsidetitle
QR