紅茶商のティーブレンダー

“ティーブレンダー”とは、どんなお仕事かご存知ですか?
なんとなく“紅茶をブレンドする人?”くらいの認識で、
どんなことをしている人達なのか意外と知られていません。

今日は、英国の紅茶商の“命”とも言える
“ティーブレンダー”のお仕事についてご紹介します!

簡単に言うと、ティーブレンダーとは茶葉を鑑定する技術があり、
その茶葉をブレンドする技術のある人、です。
イギリス人は、パートナーの紅茶に“ブレンド紅茶”を選びます。
なぜ、ブレンド紅茶に拘るのかは、ブログでも度々ご紹介しています。

★イギリス人がなぜ「英国ブレンド」にこだわるのか?

ブレンド紅茶は“茶葉の寄せ集め”“混ぜ物”ではありません。
そして、旬の茶葉を味わえないわけでもありません。
誤解がないように、ブレンド紅茶も旬の茶葉を味わえるのです。

エリア紅茶もブレンド紅茶も、大切なのは茶葉の質です。
あとは、味わいの好みの世界です。

茶葉は農作物です。年月や天候で土壌も変わり、
同じ茶葉が毎年できるわけではありません。
当然、その年によっての茶葉の出来不出来もあり、
味わいも大きく変わります。
紅茶の国・英国では、毎日お気に入りの美味しい紅茶を
楽しみたいので、味わいが変わるのは困るのです。
だから、プロの目で世界中の旬の茶葉を鑑定、テイスティングし、
その茶葉を配合し、伝統レシピとティーブレンダーの技術で
自分のお気に入りの紅茶の味に仕上げた“ブレンド紅茶”を選ぶのです。
英国では何十年も、また親子代々飲み続ける家庭も多くあります。

毎年の旬の茶葉から、何十年も“同じブレンドの味”に仕上げるのは、
とてつもないハイレベルな技術なのです。
英国では、この技術に億の保険をかける紅茶メーカーもあるほどです。
各地の農園の茶葉を管理し、その茶葉を鑑定、テイスティングし、
配合する技術は生半可な知識や経験ではできません。
ブレンド紅茶は誰でも作れるものではありません。
英国紅茶商リントンズはイングランド北部だけでも約30万世帯の家庭、
ティールーム等含め1週間に億杯もの紅茶を必要とされているので、
そのお客様に美味しい茶葉をお届けし続ける使命があるのです。

このティーブレンダーの技術により作られたブレンド紅茶は、
英国の芸術品と呼べるほど素晴らしいものです。


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注目したいのは、彼らの人間業とは思えない繊細な五感です。

ティーブレンダーとは1000種類以上の茶葉の違いを正確に判断したり、
茶葉0.15g程度の僅かな味や香りの違いがわかるほど奥が深い世界です。
リントンズのような大きな紅茶商では、一日に数百種類もの紅茶葉を
ほぼ毎日テイスティング、鑑定し、それを何年も何年も毎日続けて、
やっと正式にティーブレンダーと呼べるようなとても大変なものです。
お酒やたばこ、香辛料などの刺激のあるものもやめなければいけません。

ジャパン社長の岡田も、渡英の際には、このテイスティングに
何度も参加しています。そして、届いたばかりの新鮮な茶葉から
貴重な茶葉も、珍しい茶葉もテイスティングさせてもらいます。
ティーブレンダーは、そんな茶葉を含め、世界中を飛び回り、
産地の茶葉を知り、世界中の厳選農園の茶葉生産から茶葉鑑定、
テイスティング、ブレンドを毎日、一日中、行っている紅茶のプロです。


2016117農園

2016117ケニア農園

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紅茶のテイスティングに関しても、書きたいことが山ほどあります。

まず、紅茶商のテイスティングルームで行われるテイスティングは
通常よりかなり濃く抽出します。茶葉をしっかり味わうためです。
濃く抽出したテイスティングは、飲めるようなものではないとか、
渋いと思う方もいるようですが、これは全く違います。
確かに、酸化し品質の落ちた茶葉を濃く抽出したテイスティングは、
喉にひっかかり、口の中に渋味が残り飲めたものではありません。
このような茶葉が美味しい紅茶になるのは難しいものです。

しかし、リントンズのテイスティングルームで行われる
新鮮で高品質な茶葉のティスティングは、茶葉の強みは
よくわかっても、渋味や雑味はないんです。
これはこれで美味しい!濃い紅茶が好きな方なら好きなはず。
茶葉の香り、旨み、コクを強く味わえるものが、テイスティングです。

普段はやりませんが、代表のために特別に行ってくれた
茶葉の新鮮さが味にどのように影響するか?というテイスティング。

同じ農園(産地)の2種類の茶葉があります。
左側が茶葉摘採後、そのまま普通に保管していた茶葉、
右側が茶葉摘採後、真空パックで保管していた茶葉、です。
これも明らかに違いがわかるものです。
真空パックの方が、驚くほど茶葉の香りが高く、
茶葉に甘みを感じて、同じ茶葉なのに全く違います。

リントンズティーバッグの中の茶葉は、リーフロック製法により、
農園から摘採した茶葉を48時間以内に真空パックで保管し、空輸。
到着後、48時間以内にティーブレンダーによりブレンド・パッキング。
紅茶商リントンズの独自の技術でもあります。
いかに茶葉が摘まれてから、空気に触れている時間が少ないか、
新鮮な状態で商品化されているかということがわかります。
このように、同じ農園の茶葉でも茶葉摘採後の管理方法の違いで、
紅茶の味わいに大きな違いが出ることがわかります。


IMG_1904.jpg


こちらも、茶葉の個性をしっかり抽出し、茶葉を味わいたい
英国ならではのテイスティングですが、
必ず、消費地の水に合わせてテイスティングもします。
つまり、お水の硬度に合わせてブレンドされていることが多いです。

英国の紅茶業界の間でも、リントンズは優秀なティーブレンダーが
いると知られており、その証に、日本人にも人気のロンドンの
高級百貨店の紅茶や紅茶ブランド等の紅茶作りも一任されています。
その時、紅茶とお水はとても大切な関係だと重要視されているため、
ロンドンのように硬水地域には、硬水用のブレンドを
リントンズの宅配地域のように、イングランド北東部や湖水地方、
スコットランドの軟水地域には、軟水用のブレンドをします。
イギリス紅茶=硬水ブレンドではありません。
リントンズは、軟水ブレンドのイギリス紅茶です。
このお水に合わせてブレンドする技術は、茶葉をしっかり味わうことを
大切にしている、紅茶先進国・英国紅茶商の技術です。

紅茶の茶葉を抽出するのに、
お水の性質が大きく関わっていること
がわかっているからです。

はっきり言えるのは、美味しい紅茶に合うのは、軟水です。
日本やイギリスの軟水で、上質な紅茶(ブラックティー)を淹れると、
茶葉の繊細な風味を味わえ、口あたりが柔らかく、飲みやすく、
紅茶の茶葉本来の美しい水色が楽しめます。


2016516ブレンド水


英国紅茶商では必ずミルクティーでもテイスティングします。
これは絶対行われます。98%以上が紅茶はミルクティーにして
茶葉を味わう英国ではとても大切なテイスティングです。

お水の性質も、ミルクティーにすることも、
“普段飲む方法でテイスティングする”のが重要です。

ミルクティーは渋い紅茶に牛乳を入れるものではありません。
茶葉が酸化して、渋くなった紅茶は、どのように飲んでも
美味しく飲むのは難しいものです。

逆に、その渋味を恐れて、茶葉をしっかり蒸らしてあげない紅茶は、
色は紅茶色でも、一口飲んだ時に香りや味も足らない紅茶になり、
この紅茶に牛乳を入れても、味気ないミルクティーになります。

ミルクティーは、とても奥が深い飲み方なのです。


210ミルクテイスティング


紅茶商リントンズ専属のトップティーブレンダーの一人である
ジェームズ・ジョブリン氏へのインタビューも少しご紹介します。
この質問は、イギリス人も興味があることのようです。

Q. 紅茶に牛乳と砂糖はいれますか?

A. 牛乳と砂糖はまさにお茶次第です。
もしケニアゴールドを淹れるのであれば、
とてもストロングな味わいなので、いつも牛乳を入れます。
それによって、茶葉の甘みと明るく美しい紅茶の水色、
完成された紅茶の味を楽しむことができます。
しかし、烏龍茶や緑茶等を飲む時は、ミルクティーにしません。
そして、私はより深く茶葉を味わうため、砂糖は入れません。


このジェームズ氏の言葉からも分かるように、イギリス人は
紅茶(ブラックティー)を飲む時は100%に近い感覚で
“ミルクティーにする”という考え方なのです。
ルイボスティーでもミルクティーにする人が多いですし、
10年くらい前から定番になりつつある緑茶(グリーンティー)も
はじめはミルクティーにする人も多かったそうです。
普通は緑茶をミルクティーにしようとは考えません。
そのくらい、英国ではお茶はミルクティーが前提なのです。
ミルクティーで、茶葉を味わい、茶葉の水色を楽しんでいるのです。
これは、紅茶愛好家の行き着く先はミルクティーと言われるくらい、
実は紅茶を飲むうえで、高度で繊細な茶葉の味わい方です。

美味しいミルクティーに、美味しい茶葉は不可欠なんです。


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2017年で創業110周年記念の老舗紅茶商リントンズは、
現在、英国に現存する紅茶商として、専属ティーブレンダーによる
100%英国ブレンドである貴重な英国紅茶として、
今年はよくTVや雑誌の取材を受けます。英国紅茶商であっても
コスト削減のために、英国以外でブレンドしてしまう時代の中で、
リントンズのような100%英国ブレンドの英国紅茶はレアです。

100年以上、伝統のレシピと熟練のティーブレンダーの技術で、
イギリス国内でも、ハイクオリティ、グッドクオリティの紅茶として
リアルに愛され続けている、正真正銘の英国紅茶です。

英国紅茶商として、伝統を守りながら、進化しつづけています。


2016516紅茶商ブレンド


ここでは紹介しきれない、リントンズ専属ティーブレンダーの
ジェームズ氏へのインタビューはまだまだありますので、
〈 Ringtons Tea Times 〉という新聞でご紹介しています。
新聞は、いまオンラインショップで商品をお買い上げの方
皆様に、もれなくプレゼントしています!

老舗紅茶商のティーブレンダーへのQ&Aは興味深いものが多く、
紅茶の冒険、いま大切な産地などなど
なかなか知ることのできない貴重な内容になっています。他にも
本場イギリスの紅茶事情を含む全4ページのリントニアン新聞です。


20150525新聞2


そして、英国で一番人気のブレンド「エクストラフレッシュ」が
新しいブレンド名「ブレックファスト」になりました。

この「ブレックファスト」に限らず、リントンズのブレンド紅茶は、
熟練ティーブレンダーの技術と茶葉のリーフロック製法により、
日々進化し、どんどん美味しい紅茶になっています。

ブレックファストは、エクストラフレッシュの伝統のブレンドレシピに
変わりはなく、ミルクティーに合う、あの味は何も変わっていません!
日本のリントニアンも英国のように、自分のお気に入りのブレンドを
愚直に買い続ける方も多く、エクストラフレッシュも人気なので、
自分のお気に入りのあの味がなくなってしまう?と
心配されている方もいらっしゃるかも知れませんが、
ブレックファストになっても、エクストラフレッシュの味は健在です。

この同じブレンドの味なのに、美味しくなり続ける紅茶であることが
「リントンズ紅茶を何年も何十年も飲み続けても飽きない」理由であり、
英国紅茶商のティーブレンダーの技術です。


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20170524breakfastimage.jpg


英国のティーブレンダー(ティーテイスターとも呼びます)とは、
大きな紅茶商に属し、何年も毎日ずっと修行して
やっとなれる狭き門であり、繊細な五感が必要な職業です。

美味しい紅茶のために、世界中の農園を飛び回る、
とても忙しい方達なので、なかなか表舞台に出てくることのない
存在ですが、英国紅茶にとって、“命”とも言える大切な存在です。



2016824ケニアゴールド新
紅茶商リントンズ4代目社長サイモン氏&スー夫人の
パートナーの紅茶である「ケニアゴールド」
イギリスのご自宅で普段にもおもてなし時間にも登場します。
リーフロック製法のフレッシュで、とても香り高い茶葉です。
雑味のない甘みの深い紅茶でもあるので、
この茶葉の甘さを損なわないよう、お砂糖は入れないで、
ミルクティーで飲んでほしいとサイモン氏は語ります。
マグ200杯分のティーポット用ティーバッグが入っています!


コピー ~ new logo
英国で100年以上愛され続けている老舗の紅茶「リントンズ」。
リントンズは、いままでも、これからも、
美味しい紅茶にこだわり続けている
英国を代表する「Tea Merchants(紅茶商)」の紅茶です。

★リントンズジャパンのHP、オンラインショップはこちら♪


20151016宅配
初めてリントンズ紅茶を購入された方からリントンズ紅茶愛好家まで、
「お客様の声」はショップページでいつでも見られます。

★リントンズ紅茶を愛飲しているリントニアンのリアルな声はこちら♪


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★リントンズジャパン公式のfacebookページはこちら♪




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ringtons japan

Author:ringtons japan
「リントンズ(RINGTONS)」は英国で1907年創業の老舗紅茶商です。2011年世界初!日本初上陸した「リントンズジャパン」の公式ブログです。いまでも英国で愛され続けている美味しい紅茶をお届けします。ブログでは、お店の情報を中心に、英国のコトや紅茶のコト、日常のコトを色々見つけて、ご紹介していきたいです。

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